私はなかなかクラスのみんなと話すことができなかった。何時も一人で机に座っていたっけ。
本当の自分を出すのがすごく怖くて・・。本当はみんなと一緒に何かしたかったんだ。
そんな時、かおりんが天文部はいらない?って誘ってくれたときすごくうれしかった。それから
楽しい高校生活が始まるなんて思いもしなかったけど、そこがスタート地点だったんだよね。
わたしは口下手でなかなか人と話すことができませんでした。
わたしの周りにいるみんながわたしを誤解していました。
わたしって独りなのかな・・・。
みんなおしゃべり楽しそうだな。でも声をかけるなんて怖くてできない。
榊さん自身、外見からみてもどことなく喋りかけづらい雰囲気をかもち出していたのです。
それを打ち破ることができたのは、友達といった存在があったからでした。
あのぅー進路の紙をあつめているので・・・。
はじめはこわそうと思われましたが、榊さんの優しさはちよちゃんにはすぐに伝わりました。
ちよちゃんみたいな年齢の低い子は本能的にこういったことを判断できるのです。
わたし、ココにいていいんだ。
みんなと一緒だ・・。
榊さんにはだんだんと笑顔が増えていきました。
わたしは自分ひとりでは打ち破ることのできなかった殻から抜け出すことができたのです。